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ガバナーメッセージ

ガバナー 青木 貞雄  地区行動指針「理念と実践 ~Think Next~」
 2017年8月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 寺嶋 哲生

マクロ経済の動向と、ロータリーの存在意義

 2015年の春でありました。当時、自由民主党の政調会長を務めていらした稲田氏は、2020年までに基礎的財政収支が均衡できない場合、日本政府は実質的な財政破綻状態に陥る可能性がある。そう発言をされております。私は発言の内容自体には驚きませんでしたが、政府与党の高官がここまで率直な物言いをした事に対しては、少なからず驚いた記憶があります。
 では、日本の基礎的財政収支の現状は、如何なるものであるのか。財務省が公表している試算によれば、消費税率を10%に引き上げ、名目で3%、実質で2%の経済成長を伴ったとしても、なお8兆円が不足するとの事であります。それに対し、現在は消費税率を8%に増税しただけであるにも関わらず、経済成長率は0%に近い水準に留まっている。稲田氏の発言が正しとするなら、日本はいずれ実質的な破綻状態に陥る事となります。
 実際、只今の国家予算において、一般会計の歳入に占める税収の割合は約半分に過ぎず、基礎的財政収支の均衡には約20兆円程度が不足をしております。これを実体経済の成長のみで賄うとすれば、現在の経済規模を約1.5倍に拡大する必要があり、その規模や残された時間的猶予において、実現不可能と断じざるを得ません。一方、これを歳出削減や増税で賄うとすれば、夫々に国民の総所得や可処分所得の低減を招き、恐慌に近いデフレ要因となりましょう。しかしデフレは、GDPの2倍を超える累積債務の発散を招き、財政破綻が視野に入ります。故に、日銀による金融抑圧政策に起因する物価上昇は、たとえ実質所得の減少を伴っても、是非もなく選択すべき必然であると言わざるを得ません。
 日本政府あるいは日本銀行がどのような政策を取ったにせよ、私は、日本のマクロ経済は強い逆風を経なければならない。そんな感覚と覚悟を持っております。とすれば、今後の日本で起きるであろう経済的な逆境にあって、否応なく輝きを増すのは、ポール・ハリスの標榜したロータリーでありましょう。ポール・ハリスに、「あなたは何故ロータリーを作ったのですか?」と問うたところ、「寂しかったから」と答えたという有名なエピソードがあります。それは恐らく、信頼関係に裏付けられたコミュニティーを欲していた。殺伐とした風潮にあって、安らぎを感じられる人間関係を欲していたのだと思います。
 私は、ロータリー創世記にあった得難い存在感、それが再び重要性を増す。そんな風に感じております。逆境の中にあってこそ、存在意義を増す。ロータリークラブとは、そんな存在であると、私は考えております。


2017年07月
 地区行動指針「理念と実践 ~Think Next~」
 2017年7月


国際ロータリー第2790地区
ガバナー 寺嶋 哲生

 いよいよ、2017-18年度が始まります。会長・幹事の皆様を始め、各クラブの会員の皆様には、溌溂として新年度を迎えられた事と存じます。私も、ガバナーエレクト就任以来、慌ただしく準備を重ねた一年でしたが、ガバナー年度の開始に当たり、再び気持ちを新たにして居ります。
 既に皆様ご承知の通り、イアンH.S.ライズリー会長による本年度RIテーマは、英文においては「ROTARY:MAKING A DIFFERENCE」、日本語訳では「ロータリー:変化をもたらす」でありました。このテーマをどう解釈すべきであるのか。RI会長は、自ら次のような文章を記していらっしゃいます。
 私にとってのロータリーとは、「どのような団体か」ではなく、「何をしているか」で定義される。
 2017ー18年度、「ロータリーとは何ですか」という問いに、私たちは「ロータリー:変化をもたらす」というテーマで答える。何故なら、それぞれどのような方法で奉仕する事を選んだとしても、その理由は、奉仕を通じて人々の人生に変化をもたらせると信じているからだ。私たちの活動は、誰かの人生をより良くしている。私たちがロータリーにとどまり続けるのは、ロータリーで充実感を得ることができるからである。この充実感は、「変化をもたらす」ロータリーの一員であることから湧き出てくるものなのである。
 RI会長の文章から、会長は、ロータリーが実践的・具体的な奉仕プロジェクトを通じ、その受益者たちの人生や境遇に変化をもたらそうと呼びかけている事が分かります。私は、RI会長は、このテーマを通じて、次の三つの事柄について言及していると思います。
 一つ目は、RIが標榜してきた世界有数のボランティア団体を目指すという方向性を、会長自らも継承し、推進するという事。二つ目は、その為に、私達ロータリアンに、実践的・具体的な奉仕プロジェクトを強く推奨している事。三つ目は、その奉仕プロジェクトは、自己満足に終始することなく、受益者の人生や境遇を変える結果を伴うものとすべき事。
 RI会長の真意は、このようなものである。少なくとも、私はそう理解を致しました。本年度、私は、2790地区の行動指針を「理念と実践~ Think Next~」と致しました。ロータリーが目的(綱領)に掲げる職業倫理を中心とした奉仕の理念。その理念を啓蒙し、理念を共有する会員の輪の拡大に資する為に、実践的な奉仕プロジェクトを推奨する。RIの戦略計画と、その励行を促すRI会長の負託に、私達ロータリアンは如何に対峙し、如何に応ずるべきなのか。皆様と共に考える一年としたいと思います。皆様のご指導とご鞭撻をお願い申し上げます。


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2017-18年度
国際ロータリー第2790地区
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